【安田記念回顧】ジャンタルマンタルが歴史的偉業を達成!その裏で影を潜めてしまった◯◯の血

この記事はこんな方にオススメ!
・自分の予想が当たらなかった理由を分析したい
・次走の狙い馬を見つけたい
・競馬予想を本気で極めたい

目次

レース

今週も注目を集めた「逃げ馬は誰か?」という展開予想。スタート直後、内枠から発進したマッドクールとウインマーベルという2頭のスプリンターが前へ出て、後方からはジャンタルマンタルとシックスペンスがそれを見る形で追走。各馬は無理にポジションを主張せず、馬群がまとまったままレースが進行しました。

予想外だったのは、ロングランが押していったことでしょうか。その他の馬たちはおおむね想定されたポジションに落ち着きました。「前で勝負したい馬」はその意志通りにポジションを取り、「末脚勝負にかける馬」はエネルギーを温存。これにより、前半のペースは全く上がらず、落ち着いた流れに。

大きな動きがないまま直線に突入し、最後のスパートへ。そこから抜け出したのはジャンタルマンタルでした。勢いそのままに押し切ってゴールインし、NHKマイルCと安田記念の両方を制覇という快挙を達成。これは史上初の記録であり、まさに歴史的瞬間となりました。

前半がスローになった背景には、通常スピードが上がるはずの2ハロン目のラップが11.3秒という、例を見ないタイムだったことが挙げられます。ただし、レース全体としてはミドルペースに近い流れとなり、大枠では例年通りの展開と言えるかもしれません。

上がり3F最速はシャンパンカラー、馬場の影響も

上がり3ハロンの最速タイムは大きく出遅れたシャンパンカラーの34.2秒。これは過去10年で最も時計のかかる上がりであり、良馬場発表にもかかわらず、開催終盤の馬場は予想以上にタフだったようです。

ルメール騎手も「馬場はソフト」と語っており、その言葉通り、この日は瞬発力よりもパワー・持続力が問われるレース展開に。結果として、地力に優れた馬たちが上位に名を連ねる形となりました。

ディープインパクト系は影を潜める結果に

出走馬のうち、父が「ミスプロ系」に属する馬は7頭。そのうち実に5頭が6着以内に好走するという、まさにミスプロ系の独壇場となりました。2着に入ったガイアフォース以外の上位はすべて父ミスプロ系が独占。

対照的に、瞬発力を武器とするディープインパクト系の馬たちは、今年はまったく見せ場なし。馬場状態がタフであったなら、それはそうだよねという結果です。

今週の東京芝は前日から安田記念直前のレースまで、ディープ系の好走が目立っていました。そのため「ディープ向きの馬場」と予想をしました。しかし、G1レースという高いレベルの争いでは、求められる適性がまったく異なることを、改めて思い知らされました。

今回の結果から改めて実感させられたのは、「同じ競馬場・同じ馬場状態でも、レースの格によって質が変わる」という事実です。前のレースでディープ系が好走していたとしても、G1の舞台では違うタイプの馬が浮上してくる。

この微妙な傾向のズレを予想するのは簡単ではありませんが、これも競馬の醍醐味として今後の予想に活かしていきたい。

今年のように、持続力が問われるタフな馬場では、ミスプロ系のようなパワー型の血統が台頭しやすいことを、今回の安田記念が如実に示しました。

上位馬の評価

1着 ジャンタルマンタル

川田将雅騎手が「外からロングランが来てエキサイトした場面があった」とコメントしたように、序盤の折り合いがカギとなったレース。そこで崩れず我慢できたことが最大の勝因でした。

直線に向いた時点で手応えは抜群。しっかりと余裕をもって追い出され、完勝の内容でした。

今回はディープ系が不発な結果で、その分チャンスが巡ってきたという印象もありますが、ジャンタルマンタル自身も十分なスピードを持っています。仮に良馬場でも今回のようなラップなら、結果は変わらなかったかもしれません。

これで日本のトップマイラーとしての地位を確立。父Palace Maliceは米G1・BCジュヴェナイルターフ勝ち馬ストラクターの父でもあり、芝でのスピード性能は優秀。個人的には、ブリーダーズカップ挑戦も見てみたい一頭です。

2着 ガイアフォース

東京のワンターンでは信頼できる存在です。馬群の中でストレスはかなりあったと思われますが、それでも最後までしっかりと走り切り、ソウルラッシュを捉えて2着まで浮上。

血統的にも外をスムーズに運ぶ形が理想だけに、今回は完璧な立ち回りとは言えない内容。

それでも好走できたのは、適性の高さゆえ。ワンターンの東京では買わざるを得なくなりました。秋には天皇賞などが楽しみな条件になりそうです。

3着 ソウルラッシュ

「東京ワンターン×良馬場」は合わない、という個人的な見立て通り、パフォーマンスはドバイほどにはありませんでした。ほぼ地力だけで上がってきた印象で、ルーラーシップ×マンハッタンカフェの持続力の高さは健在。

ややスローペースに付き合い過ぎた感もあり、もっと早めに動いていれば2着は狙えたかもしれません。外目を追走していた分、もう少し積極的でもよかったかも。

力負けではないだけに、条件ひとつでタイトル奪取は十分可能です。

次走狙い馬(ドーベル印)

7着 エコロヴァルツ

スタートは決まりましたが、積極策には出ず。ストライドの大きなタイプで、密集した馬群の中では力を発揮しづらいレースになってしまいました。

マイル戦だからこそのポジション取りだったと考えると、今後は1800m以上で前に出られる展開、または外枠に入った時が狙い目になりそうです。

13着 ロングラン

本来は溜めてこその馬ですが、展開を読んで早めに先手を取る選択をした岩田騎手の判断は決して間違いではありません。ただ、結果的に馬の適性とはミスマッチだった印象。

力負けというより「適性不一致」が敗因であり、条件が噛み合えば巻き返しは十分。後方待機からの差しが決まりやすい展開で、再び注目したい一頭です。

まとめ

2025年春の東京G1シリーズが、安田記念をもって全日程を終了しました。今年も数々の熱戦とドラマが繰り広げられ、競馬ファンの心に深く刻まれるシーンがいくつも生まれました。

皆さんにとって、最も印象に残ったレースはどれだったでしょうか?
波乱含みの一戦、王道を貫いた勝利。どのレースにも、それぞれのストーリーがありました。

そして、次週はいよいよ春のグランプリ・宝塚記念がやってきます!

春G1のフィナーレを飾るにふさわしい豪華メンバーが揃う予定です。激戦必至のグランプリを、ぜひ最後まで楽しみましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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