
この記事はこんな方にオススメ!
・自分の予想が当たらなかった理由を分析したい
・次走の狙い馬を見つけたい
・競馬予想を本気で極めたい
レース
大方の予想通り、ハナを切ったのはメイショウタバル。スタンド前ではリビアングラスが横に並びかけるも、無理に競りかけることはせず、控える形に。これでメイショウタバルが主導権を握る展開となりました。
1番人気のベラジオオペラは好位4番手をキープ。昨年の有馬記念を制したレガレイラはやや出遅れ気味のスタートから中団へポジションを押し上げていきます。
前半1000mの通過は59秒1。雨の影響が残っていたであろう馬場を加味すると平均よりも速めの流れに見え、先行勢には厳しい展開になるかと思われましたが、不気味だったのはメイショウタバルがしっかり折り合っていたこと。リズム良く3コーナーへと入っていきました。
コーナー手前、ベラジオオペラが早めに進出し、逃げるメイショウタバルに並びかけていくと、中団にいたレガレイラもスパートをかけて行きました。
直線に向くと、メイショウタバルとベラジオオペラ2頭のマッチレースの様相に。しかし、メイショウタバルの脚色は衰えることなく、最後はなんと3馬身差の圧勝。並み居る実力馬たちを完封する逃走劇を演じてみせました。
2着にはベラジオオペラ。最後は後続の猛追をしのいで踏ん張り、地力を証明。そして3着には外から伸びたジャスティンパレス。2年前の宝塚記念を彷彿とさせる立ち回りで上位に食い込みました。
一方、レガレイラをはじめとする人気馬たちは、直線で伸びを欠いての敗戦。波乱の決着となりました。
後ろの馬たちは何してた?
”伏兵の一発”、そう聞くと「メイショウタバルを楽に逃がしすぎだ!」「後ろは一体何してたんだよ…」そんな声も聞こえてきそうですよね。笑
僕自身も、かつてキタサンブラックが逃げ切ったレースで、何度もそう言いたくなったことがあります。
でも、今回に関しては事情が違います。
レース後の武豊騎手のコメントにもありましたが、「最後までどうなるか分からない展開だった」と。楽逃げでは決してなかったんです。
実際、早めに動いたベラジオオペラや、スパートしてきたレガレイラなど、積極的な競馬をした馬ほど脚が鈍ってしまい、かなりタフな流れになっていたのがわかります。
それを逃げ切ってしまったメイショウタバルは…「完璧」の一言に尽きます。
上位馬の評価
1着 メイショウタバル
武豊騎手のエスコートも見事でしたが、それにしっかり応えたメイショウタバルも本当に立派でした。


血統面では、ステイゴールド系×フレンチデピュティ系という組み合わせ。同レースで2着だったスルーセブンシーズも、同じ配合背景を持っています。
個人的に、メイショウタバルのベストは1800〜2000mあたりではないかと見ています。今回の勝因は何よりも「馬場」と「ペース」、これが完璧にハマったこと。そして、上位人気馬の多くが道悪に不安を抱えていた中、展開・条件ともにツキも味方した形でした。
もちろん能力は高く、実力で勝ち切ったのは間違いありませんが、今後も距離や馬場が噛み合えば…といった条件付きでの評価にはなりそうです。とはいえ、鞍上に武豊騎手が乗り続けるなら、どんなレースでも軽視はできませんね。
次走がどこになるのか注目ですが、G1なら秋の天皇賞が候補に浮上してくるのではないでしょうか。
2着 ベラジオオペラ


早めにメイショウタバルを捕まえに行った分、最後は脚が上がってしまいました。とはいえ、これは責められない競馬。積極的に勝ちに行ったがゆえの結果です。
この馬については、やはりベストは2000m前後だと考えています。大阪杯をレコードで勝ち切ったように、速い時計にも対応できたあとなので、良馬場だったら結果が違っていた可能性も十分あるでしょう。
それでも、最後まで大きく崩れることなく粘り込んだのはさすが。着順以上に中身の濃い競馬を見せてくれましたし、今後も中距離路線の中心的存在になるのは間違いなさそうです。
とはいえ、秋からは舞台が東京などの広いコースに替わり、そこに強力な3歳世代が加わってきます。勢力図がどう塗り替わるか注目の中、ベラジオオペラを「絶対的な軸」として扱えるレースは、しばらく見極めが必要かもしれません。
3着 ジャスティンパレス
まず一言、「ディーが良い仕事する!」本当に素晴らしい活躍を見せていますよね。


ジャスティンパレスは昨年の京都開催の宝塚記念のほうが、明らかに条件が向いていた馬。それだけに、今回は馬場と展開が大きく味方した印象です。ノーマークで気楽に乗れたのが良かったでしょう。
…ちなみに余談ですが、先週のガイアフォースもそうでしたが、こちらが見限った瞬間に走るんですよね、ほんと。
ジャスティンパレスといえば、2歳時にホープフルSで厳しい流れの中で2着に好走した実績があります。
それに似た展開になったのが2017年、その年の勝ち馬はタイムフライヤー。そして2着は後に7歳でスプリンターズSを制したジャンダルム、3着は同じく7歳で海外重賞を2勝したステイフーリッシュでした。
共通して言えるのは、「ホープフルSを厳しい流れで好走した馬は、後々までしぶとく走る」傾向があるということ。ジャスティンパレスも、長い目で追いかける価値のある1頭だと、改めて感じさせられる一戦でした。
次走狙い馬(ドーベル印)
7着 リビアングラス
母系にはストームキャット×ロイヤルアカデミーIIのニアリークロスを持つ、いかにも米国的なスピード持続力を強化した血統。そのため、今回のような淀みない流れになったこと自体はプラス材料でした。
とはいえ、本質的にはスタミナよりもスピードに寄ったタイプ。序盤からしっかり前に出て、自ら流れに乗るような立ち回りを見せた上で、先行勢に厳しい展開の中でこの結果なら「健闘」と言っていい内容だったと思います。
11着 レガレイラ
スタートでやや出遅れ、中団へ取りつくまでに脚を使ってしまいました。その後も前を意識する立ち回りとなり、3コーナーでは早めに押し上げる積極策。結果として、直線では脚が残っていませんでした。
宝塚記念で好走してきた牝馬たちを振り返ると、4コーナーを7番手以下で通過した馬が馬券になる傾向、「後方待機→末脚勝負」というスタイルでした。今回のように、牝馬がタフな馬場で前目を追走するのは酷とも言える条件。
今回は展開も馬場もかみ合わず、力を発揮できなかった一戦。度外視していい内容だと思います。
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まとめ
春のG1ラッシュが終わりを迎えました。毎週のように熱戦を繰り広げてくれた馬たち、そしてその舞台を支えたすべての人たちに、心から感謝です。
さて、G1がしばらくないからといって…「ちょっと競馬はお休みしようかな」なんて思っていませんか?
次はいよいよ夏競馬!ここからは馬券妙味の宝庫、“ボーナスラッシュ”が始まります。
そして、もうひとつの楽しみは”未来のスターホース”との出会い。
アーモンドアイ、イクイノックス、オルフェーヴル、リバティアイランド…。歴史を彩った名馬たちは、実は夏にその第一歩を踏み出しているんです。
だからこそ、この時期に競馬を楽しむことには特別な意味があります。僕自身も、そんなドラマの予感を探しながら、これからも日々情報を発信していきます!
引き続き、競馬を一緒に楽しんでいきましょう!最後までお読みいただきありがとうございました!
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