
この記事は次のような方におすすめ!
・過去傾向(データ)が知りたい
・血統の奥深さが知りたい
・注目馬を知りたい
2400mという長丁場で争われるオークスは、“スタミナ”が問われる舞台です。本記事では、「種牡馬の平均勝利距離」に注目し、オークスで浮上する穴馬候補を紹介します!
過去のデータや名馬たちからヒントをいただきながら、競馬予想を楽しみましょう!
オークスというレースの特性


オークス(優駿牝馬)は、牝馬クラシック三冠の第2戦。東京競馬場・芝2400mという、3歳牝馬にとって初の本格的な中長距離戦で争われます。
この2400mという距離設定こそが、オークス最大の特徴です。多くの有力馬が桜花賞やトライアルをマイル前後で使ってきており、いきなり800mもの距離延長に挑むことになります。
もちろん、リバティアイランドのような飛び抜けた才能を持つ馬であれば、多少の距離不安は能力でカバーできることもあります。鋭い決め手を持ち、自在な競馬ができるタイプなら、道中を無理なく運んで最後に突き抜けるという芸当も可能です。
しかし、オークスで本当に問われるのは、「スタミナ」。
道中でリズムよく走り、直線では長く脚を使い続ける能力が求められます。スタミナが足りなければ直線半ばで脚が上がり、勝負になりません。距離適性の“カバーが効く限界”を超えた先にあるのが、オークスという舞台なのです。
逆に、マイル戦では適性が合わず凡走していた馬が、距離延長によってパフォーマンスを一変させることも珍しくありません。表面的な成績だけでは測れない“血統的なスタミナ”が、人気薄の激走を呼び込むケースが過去にも何度も見られました。
だからこそ、オークスでは「血統」が重要なファクターとなります。今回紹介する“種牡馬の平均勝利距離”というデータは、距離適性やスタミナ資質を測るうえで非常に有効な指標です。
この記事では、そうした血統的視点から、スタミナの裏付けを持つ“激走候補”を掘り下げていきます。
種牡馬の平均勝利距離とは
オークスで重要な要素は、繰り返しになりますが「スタミナ」です。
そこで注目したいのが、「種牡馬ごとの平均勝利距離」という指標です。
これは、各種牡馬の産駒が勝利したレースの平均距離を算出したもので、簡単にいえば「その種牡馬は短距離〜長距離のどこを得意としているか?」を示す統計的な数値です。
今回、以下の条件で集計したデータを用いて分析します。
• 対象期間:2020年以降の全レース
• 対象馬:牝馬
• レース条件:芝レースのみ
• 指標:種牡馬ごとの平均勝利距離
そして、ここから平均勝利距離が1700m以上の種牡馬のみをピックアップしました。


オークス予想に”平均勝利距離”が欠かせない
前章で紹介した表から、「種牡馬の平均勝利距離」が長い=スタミナ型の血統という仮説を立てて、種牡馬とオークスの繋がりを見てみましょう。
ゴールドシップ産駒:最もタフなスタミナ型の典型
まず注目したいのが、平均勝利距離が最も長い「ゴールドシップ産駒」です。
ゴールドシップ自身、芝3000m以上のG1を複数制したスタミナの権化ともいえる存在で、その血はしっかり産駒にも受け継がれています。
◎ オークス好走馬
• ユーバーレーベン(2021年オークス1着)
阪神ジュベナイルフィリーズ3着後、桜花賞はパスして中距離ローテを通って、オークス制覇。
• ウインマイティー(2020年オークス3着/13番人気)
桜花賞はパスして、同週に行われた忘れな草賞(芝2000m)へ出走して勝利。次走は13番人気の低評価を覆す激走を見せた。
ゴールドシップ産駒は、スタミナを要する中長距離以上で真価を発揮します。オークスのような持久戦ではまさに持ち味が活きます。
ハービンジャー産駒:世界一に輝いた欧州のスーパースター
イギリスのG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを11馬身差の圧勝。同年のワールド・ベスト・レースホース・ランキングで1位に輝きました。
そのスピードとスタミナは産駒へと受け継がれています。
◎ オークス好走馬
• チェルヴィニア(2024年オークス1着)
阪神ジュベナイルフィリーズを回避、桜花賞では急遽の鞍上変更など不運も重なり力を出せず凡走、適性も本来は中距離以上に向く馬です。オークスでは、不完全燃焼で終わった前走の負けを晴らす強烈な末脚で見事に勝利しました。
• ナミュール(2022年オークス3着)
阪神JFと桜花賞では追走に課題を残し、どちらも外枠から差しが届かず。一気の距離延長で持ち味の瞬発力を活かして好走しました。
• モズカッチャン(2017年オークス2着)
遅めのデビューで桜花賞路線には乗れず、前哨戦はフローラステークス(芝2000m)でした。同レースではキャリアの浅さから12番人気の低評価となりましたが、それを覆して勝利。次走オークスでも、豊富なスタミナを武器に好勝負を演じました。
ハービンジャー産駒は、洋芝などのタフな芝にも強い本場の欧州血統。若い牝馬にとって過酷なオークスでもスタミナが後押しになっています。
ドゥラメンテ産駒:瞬発力とスタミナを兼備した万能型
キングカメハメハ系の中でも、ディープインパクトと適性が重なるくらいに、クラシックでも圧倒的な強さを見せています。
◎ オークス好走馬
• リバティアイランド(2023年オークス1着)
適性を語るような器ではないものの、振り返るとオークスが最も強い競馬でした。2着に6馬身差をつける圧勝劇を披露し、競馬ファンを魅了しました。
• ドゥーラ(2023年オークス3着)
阪神ジュベナイルフィリーズ6着、桜花賞14着とマイル戦で結果を出せず、15番人気で迎えたオークスで3着に食い込みました。それまでは距離が短く、本来の力が出せていなかったことを見せつけました。
• スターズオンアース(2022年オークス1着)
桜花賞に続き二冠制覇。その後は中長距離で活躍していたことからも、豊富なスタミナを持っていた。
ドゥラメンテ産駒は、牝馬に伝えるスタミナと底力が抜群。特に、東京2400mのような主流コースでは、その能力がフルに活かされます。
【2025年オークス】血統から注目すべき激走候補3頭
今年のオークス出走予定馬の中で、血統背景から浮かび上がる“激走候補”を3頭ピックアップします。
エリカエクスプレス


父エピファネイアは、産駒のデアリングタクトやステレンボッシュがオークスを好走しており相性は抜群。
母エンタイスドは欧州血統が色濃く、近親にCapriやTower of Londonを持つ重厚なスタミナ血統です。サドラーズウェルズのクロス(4×3)を持つことからも、中長距離でこそ持ち味が活きるタイプと言えるでしょう。
桜花賞では内枠から好スタートを切り、先行策から苦しい展開となる中でも掲示板を確保。直線では外差しが有利な馬場を、内から粘り強く食い下がる姿は地力の証明でした。NHKマイルで3着に好走したチェルビアットの追撃をハナ差凌いだ内容も評価できます。
重馬場になれば、相対的にもさらに向く血統です。当日のテンションと枠順次第で本命視も可能な存在でしょう。
サヴォンリンナ


父サトノダイヤモンドは、ディープインパクト系の中でもスタミナと馬力に優れたタイプ。スタミナを求められる芝の中距離戦では牝馬が結果を出しやすい血統です。
種牡馬としての平均勝利距離も長く、オークスに合致する“スタミナ型ディープ系”といえるでしょう。
母サイマーはアイルランド出身で、全体としては欧州的なタフさを持った血統構成です。牝系にはフランス活躍馬が並び、日本の芝への適応力も十分。
血統面から見れば、2400mは歓迎材料で、これまでのパフォーマンスが高く見えていないとしたら、それは条件が合っていなかっただけとも取れる存在。
気性面に課題はあるものの、今年のメンバー構成を考慮すれば、スタミナ性能だけならトップクラスの1頭です。穴としてマークしておく価値は十分です。
ビップデイジー


父サトノダイヤモンド×母父キングカメハメハという配合は、オークスで掲示板圏内に好走したシンリョクカと同パターンです。
キングカメハメハという血統は、近年のオークスで特に注目すべき存在です。過去3年のオークスでは、父か母父にキングカメハメハの血を引く馬が毎年2頭以上馬券に絡んでいるという明確な傾向があります。
阪神ジュベナイルフィリーズ2着という実績からも能力は証明済みで、距離適性が合わない桜花賞で結果が出ていないことだけで評価を下げるのは早計。むしろ今回こそ適性が向いているタイプです。
さらに、牝系にはキャサリーンパーの血が流れ、マリアライトやオーソクレースなど中長距離に強い一族。血統的には、オークスという舞台に最もフィットするタイプと言っても過言ではありません。
枠順と展開が味方すれば、巻き返しの可能性は十分。人気を落とすようなら積極的に狙いたい存在です。
オークスの展望は、YouTubeでも詳しく解説
今回紹介した馬以外の考察や他のレースについても情報を随時アップしているので、ぜひチェックして予想の参考にしてください!
まとめ
今回のテーマである「種牡馬の平均勝利距離」は、オークスに限らず、平場レースでも応用できます。
距離が長くなるほど、「距離をこなせる血統かどうか」という点は、軽視できない要素です。
前走の着順や上がり3Fなどに目が行きがちな中で、「血統的にどういう距離や展開が合うか」を把握しておくと、人気薄の激走を拾いやすくなるのです。
今回紹介した内容を参考に、普段チャレンジしないレースの予想を楽しんでください!
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今週末も競馬予想を楽しんでいきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました!
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