
この記事はこんな方にオススメ!
・自分の予想が当たらなかった理由を分析したい
・次走の狙い馬を見つけたい
・競馬予想を本気で極めたい
レース
スタート直後、勢いよく飛び出したのはシロン。クラスペディア、タマモブラックタイ、そして人気に推されたロードフォアエースも並びかけ、4頭が横一線で最初のコーナーへ突入していきました。
そのままスピードを緩めず直線へ。ところが、前を引っ張った馬たちは早々に手応えを失い、先行勢にとっては厳しい展開。そんな中、ロードフォアエースが一度は抜け出して見せ場を作ります。
しかし、その外から強烈な末脚で差してきたのが、今回がオープン初戦だったヤマニンアルリフラ。重賞初挑戦とは思えぬ堂々とした走りで、最後は他馬をねじ伏せるように突き抜け、見事な勝利を飾りました。
2着には、昨年に続いて再び好走を見せたヨシノイースター。そして3着には、前走の葵ステークスを制した3歳馬アブキールベイが入線。差し馬が台頭する結果となりました。
「渋滞」に巻き込まれた”不完全燃焼”の内枠勢
小倉芝1200mは、スタートから飛ばしやすいコース形態のため、ハイペースになりやすく、内を通る差し馬が前の馬に詰まる「渋滞」に巻き込まれるケースがよく見られます。
今回の北九州記念も、まさにその典型的なレース展開となりました。
ロスなく内を立ち回ったカリボール、モズメイメイ、エイシンワンドあたりは、前が壁になり思うような進路を取れず、不完全燃焼に終わった印象です。
特に注目したいのはエイシンワンド。吉村騎手はスペースが埋まらないように抜け道をつくる意図を感じさせる丁寧さと工夫を見せており、コンビとしての完成度の高さが感じられる騎乗でした。結果として前が開かず渋滞に巻き込まれてしまいましたが、内容自体は悲観すべきものではありません。
展開ひとつでガラッと変わりそうなだけに、次走では改めて狙ってみたくなる存在です。
上位馬の評価
1着 ヤマニンアルリフラ
展開や軽ハンデの恩恵はあったとはいえ、オープン入り初戦でいきなりの重賞制覇。ヤマニンアルリフラは、その実力をしっかりと証明してみせました。


血統面では、スピードに優れたタイプ。北九州記念のような追走力が求められる展開にもマッチしており、適性面の裏付けは十分にあったといえるでしょう。
姉ヤマニンアンフィルが先週、同じ小倉芝1200mで勝利を挙げており、そのヤマニンアンフィル自身も連闘で今回のレースに出走し4着と健闘。姉妹揃って好走できた背景には、今の小倉の馬場状態が一因としてありそうです。
個人的に、前走・淀Sの内容を高く評価していた1頭で、ここでも勝負になるとは見ていました。ただ、それを超えるパフォーマンスを見せてくれたのは驚きも少しあり、今後はさらに上の舞台での活躍が楽しみになる一戦でした。
2着 ヨシノイースター
昨年の北九州記念でも好走を見せたヨシノイースター。今年も似たような馬場コンディションと速い流れが味方し、昨年に続く2年連続の2着となりました。


特に今回は、外枠を引けたことが大きかった印象です。血統的にも外を伸び伸びと走れる方が力を出しやすく、スムーズな競馬ができたことが好走要因のひとつといえるでしょう。
一方で、次走以降は内枠を引いた場合に注意が必要。コース取りに制限がかかると、持ち味を発揮できず凡走するリスクもあるため、枠順次第で評価を調整したいタイプです。
とはいえ、今回は外を回されながらもしっかり勝ち負けに加わっており、地力の高さは改めて証明された形。展開さえハマれば、今後も安定して上位争いができる一頭と言えるでしょう。
※ IDを指定してください。3着 アブキールベイ
前走の葵Sでハイペースを経験していたことが、今回のタフな流れにしっかりと活きたアブキールベイ。3歳馬ながら、古馬と初めて交わる一戦で堂々の3着に入線しました。


父ファインニードルは高松宮記念とスプリンターズSを制した快速馬で、本格化は古馬になってから。母父ハーツクライもまた、年齢を重ねて真価を発揮したタイプです。
そうした背景を考えると、この馬もこれからグングン力をつけてくる可能性を感じさせます。
ファインニードル産駒らしく、時計がかかる馬場や消耗戦で強さを発揮する血統でもあり、今回のような展開はまさにうってつけ。
今後さらに経験を積んでいけば、重賞戦線でも主役候補の一頭として名乗りを上げる存在になるかもしれません。
次走狙い馬(ドーベル印)
12着 エイシンワンド
手応え自体は上々でしたが、前が壁になる形で進路が塞がれ、まさに“渋滞”の影響をもろに受けたエイシンワンド。力を出し切れないままレースを終える結果となり、度外視していい一戦と言えるでしょう。
それでも、スムーズなら弾けていた可能性を感じさせる走りはありました。デビュー戦から非凡なスピードを見せていた素質馬だけに、重賞の舞台でも引き続き注目したい存在です。
15着 モズメイメイ
内をロスなく立ち回る理想的なポジション取りでしたが、今回はそれが裏目に出てしまいました。
ペースが流れる中で前の馬に詰まる形になり、騎手も無理に追うことなくゴールへ。
敗因は位置取りと展開によるもので、決して力負けとは言えない内容。条件が変われば見直し可能な1頭であり、次走以降の巻き返しに期待したいところです。
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まとめ
今回の北九州記念は、「スピードと勢いだけでは通用しない」、そんな競馬の難しさと奥深さを改めて実感させられる一戦となりました。
展開や馬場、枠順ひとつで明暗が分かれるスプリント戦線。だからこそ、その中で力を証明した馬たちの走りには価値があります。
サマースプリントシリーズはまだ続きます。シリーズチャンピオンの座をかけた熱戦は、さらに盛り上がっていくことでしょう。
頂点を掴むのはどの馬か、次の舞台でも目が離せません。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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