
この記事は次のような方におすすめ!
・過去傾向(データ)が知りたい
・血統傾向が知りたい
・有力馬の見解を知りたい
「時代を代表するステイヤーは阪神大賞典で決まる」と言っても過言ではありません。近2年の勝ち馬は次走、天皇賞春を制覇しています。
1996年にはナリタブライアンとマヤノトップガンが壮絶なマッチレースを繰り広げ、今もなお伝説として語られています。たくさんの歴史を創ってきた阪神大賞典、今年はどの馬が勝利するのか。
過去のデータや名馬たちからヒントをいただきながら、競馬予想を楽しみましょう!
阪神芝3000m コース概要


- コーナーを6回、急坂を2度越えるタフなコース
- 仕掛けは早めでロングスパート戦になる
- 内外の枠順による有利不利は少ない
阪神芝3000mは向正面、2コーナー付近からスタートし、6つのコーナーを通過します。ゴール前の急坂を2度越えなくてはなりませんので長い距離を走るスタミナだけでなく、坂を駆け上がる馬力も要求されます。
スタート後は緩い下り坂になっていますが、序盤はペース配分を考えながら進みますのでペースは落ち着きやすいです。
2周目の向正面で下り坂を利用しペースが徐々に上がり、3コーナーに入るところから早めの仕掛けになりやすいです。ロングスパート戦になるという点でもスタミナが要求されます。
内回りなので内枠有利というイメージを持ちやすいのですが、スタートから最初のコーナーまで距離があることや、隊列が縦長になりやすいことから、枠順の有利不利はそこまで気にする必要はありません。
後ほど触れますが過去10年の阪神大賞典においては、むしろ1〜2枠から勝ち馬が出ていません。
阪神大賞典 過去10年データ


枠順
1〜2枠から勝ち馬が出ていません。内枠が不利というより、枠順の有利不利は気にする必要はないという意味で捉えておけば良いです。
人気
過去10年の勝ち馬は3番人気以内からしか出ていません。特に近年は頭数も揃わないため、実力馬が力を出しやすいです。
血統傾向
血統傾向として2つのポイントを挙げます。
- 父か母父が芝2400m以上のG1馬
- 米国血統を持つ馬
1.父か母父が芝2400m以上のG1馬
過去5年馬券になった全馬が父か母父に芝2400m以上G1馬の血を引いています。昨年の1〜3着馬は父か母父に菊花賞馬の血を引いていることから、言うまでもありませんが長距離実績のある種牡馬は高評価です。
2.米国スピード血統



スタミナ勝負なのに米国血統がいいの?
もちろんスタミナがないと始まらないレースです。しかし、過去の好走馬を見ると血統表の中に米国血統を持つ馬が多いです。
昨年は、1着テーオーロイヤルと3着ブローザホーンが母系にフォーティナイナー(ミスプロ系)の血を引いており、2着ワープスピードは父ドレフォン(ストームキャット系)でした。
一昨年は、1着ジャスティンパレスが母系にインリアリティ(マッチェム系)、2着ボルドグフーシュが母系にウッドマン(ミスプロ系)の血を引いており、4着アフリカンゴールドは母父がゴーンウエスト(ミスプロ系)でした。
スローペースになりやすいというレースの質が、この傾向に繋がっていると考えます。スタミナ面をクリアした馬同士を比較するとき、「米国血統」という点に注目してみようと思います。
特にマッチェム系、米国ミスプロ系は要チェックです。
上位人気馬の見解
ショウナンラプンタ
【血統】


父キズナはダービー馬、芝2400m G1馬というポイントを抑えています。同産駒のディープボンドが阪神大賞典を連覇しています。
母フリアアテスカは亜G1ラプラタオークス(ダ10F)の勝ち馬で、その父はダートスプリントG1馬のZensational。母父ヘネシーもダートスプリントG1馬ですからスピードを重ねた配合。
この馬のスタミナの土台は4代母Dancing All Nightにあります。Dancing All Nightは米G2ロングアイランドH(芝12F)の勝ち馬です。Hyperion5×5のクロスを持ち、長い距離をこなすスタミナをサポートしています。
ショウナンラプンタの配合でポイントはStorm Cat3×4のクロスを持つことです。同クロスを持つキズナ産駒にはショウナンザナドゥ、ハピもいます。
- ショウナンザナドゥ(フィリーズレビュー)
- ハピ(チャンピオンズC 3着)
- ショウナンラプンタ(日経新春杯2着)
- ミストレス(アルテミスS 2着)
ダートの活躍馬が出ているように、特に牡馬の場合はパワー型に出ます。ショウナンラプンタは馬格も非常に大きく、瞬発力よりもパワーが求められるレースに強いです。


データから直線が短く、急坂コースに強いことがはっきりとわかります。阪神大賞典は阪神芝内回りコースですから、血統面はぴったりな条件です。
【近走】
前走、日経新春杯はハイペースな展開でした。この馬は後方で折り合いに専念する立ち回り、直線は外へ出して上がり最速の脚で2着、ロードデルレイには届きませんでしたが、ポジションの差を加味すれば強い競馬を見せました。
【今回のポイント】
ショウナンラプンタ自身、小回りコースを使うのがホープフルS以来となるため、それがどう出るか。しっかり先行できる馬なら、パフォーマンスが上がると言い切れるのですが…
血統は馬力とスピードの裏付けがあり、このレースのポイントは抑えていますので馬券には加えておくべきです。ただし、1着まであるかは枠順の並びを見て考える必要があります。
ヴェローチェエラ
【血統】


父リアルスティールは現役時代、菊花賞をキタサンブラック相手にタイム差無しの2着という実績を持っています。母系の影響から、ディープインパクト産駒でありながら切れるタイプではなくパワー型です。
種牡馬として産駒にはフォーエバーヤング、チカッパなどダート活躍馬が出ています。芝では、中山で重賞2勝のレーベンスティールや、先日弥生賞ディープインパクト記念で2着のヴィンセンシオなど小回りコースで実績のある馬が多い印象です。
母イプスウィッチは仏芝10FのG3で2着2回という実績があり、祖母Imperial Beautyは武豊騎手とのコンビで仏G1アベイドロンシャン賞(芝5F)を勝利し、悲願のG1制覇を果たしました。
牝系は2000m以下の活躍馬が多く、距離は2000m〜2400mが良さそうです。今回は長距離戦ですが、阪神大賞典はスローで展開されやすいので、今回においては距離がマイナスになることはありません。
さらに、ヌレイエフ×サドラーズウェルズのニアリークロスを持っていますから、阪神内回りコースは合う条件です。
- サートゥルナーリア(皐月賞)
- ロゴタイプ(皐月賞)
- デアリングタクト(宝塚記念3着)
- シンエンペラー(ホープフルS 2着)
【近走】
前走、日経新春杯は4着でしたが、2着ショウナンラプンタとは0秒2差という差のないレースをしています。
道中は馬群の中団外で追走し、結果的に3着馬とは内外の差だったという印象です。時計のかかるレースで適性の高さを示したと言っていい内容です。
【今回のポイント】
血統面でも触れたように、本質的には2000m〜2400mという見立てです。しかし、今回は前哨戦であることや先行馬が少ないメンバー構成なので、ヴェローチェエラの能力で十分こなせるでしょう。
今回の内容次第で、個人的には宝塚記念で狙いたいという点も合わせて紹介しておきます。
ワープスピード
【血統】


ワープスピードの血統は母がポイントになります。母ディープラヴは父のディープインパクトに長距離実績があります。産駒にはワープスピードのほか、牝馬ながら菊花賞を3着に好走したディヴァインラヴがいます。
母系は米国指向の持続力型ですが、ディープインパクト×米国血統の配合には天皇賞春2着のグローリーヴェイズなど長距離実績馬も出ています。
そして父が米国血統のドレフォンという点においても、過去の阪神大賞典好走馬を遡ると2016年3着アドマイヤデウス(父アドマイヤドン)や2010年3着メイショウベルーガ(父フレンチデピュティ)、2008年1着アドマイヤジュピタ(フレンチデピュティ)など父がダート血統の馬が活躍しています。
これまでの実績が示すよう、ワープスピードはステイヤーという評価で良い馬です。
【近走】
前走ダイヤモンドSはスローペースな展開で、道中は縦長の馬群を真ん中で追走しました。へデントールとは力の差があったとはいえ、内のジャンカズマに抜き返され、外からヴェルミセルに差されてしまったのをどう見るか…
横山武史騎手は「へデントールを負かしにいった、先に疲れて最後はフラフラしてしまった」とコメントを残しています。海外帰りのレースであった点を加味しても、もう少し競ったレースをしたかったところです。
【今回のポイント】
昨年のダイヤモンドSで、後に天皇賞を制するテーオーロイヤルと0秒2差の接戦を演じていたときと比べると勢いがない印象です。
現状は控えめな評価ですが、メルボルンCで勝ち負けを演じる自力のある馬ですので、当日時計のかかる馬場状態になれば馬券に加わる可能性もあるでしょう。
注目の伏兵3頭
注目の伏兵3頭については、YouTubeで公開しています。合わせてご視聴いただき、予想の参考にしてください。
▼YouTube動画リンク
まとめ
今回の記事では、阪神大賞典「過去の血統傾向」と「上位人気馬の見解」を紹介しました。基本は人気通りに決まりやすいレースです。
少ない点数で馬券をきっちり仕留める「馬券スナイパー」となれるよう、当日まで情報収集を楽しみながらレースを待ちましょう。
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今週末も競馬予想を楽しんでいきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました!
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