
この記事はこんな方におすすめ!
・自分の予想が当たらなかった理由を分析したい
・次走の狙い馬を見つけたい
・競馬予想を本気で極めたい
レース概要と注目ポイント
弥生賞ディープインパクト記念とは
弥生賞ディープインパクト記念は、3歳馬限定のG2、中山芝2000mの舞台で行われます。このレースは、クラシック三冠の初戦である「皐月賞」への重要なトライアルレースとして位置づけられています。
過去5年の勝ち馬は、いずれもクラシックで馬券になる実績を残しており、ココで通用するかは今後を占うと言っても過言ではありません。
- 2024年コスモキュランダ(皐月賞2着)
- 2023年タスティエーラ(日本ダービー1着)
- 2022年アスクビクターモア(菊花賞1着)
- 2021年タイトルホルダー(菊花賞1着)
- 2020年サトノフラッグ(菊花賞3着)
注目ポイントと結果
今年も素質馬が集結しました。1番人気は朝日杯FSで2着の実績を挙げたミュージアムマイル、2番人気は前走葉牡丹賞を2歳コースレコードで勝利したヴィンセンシオ、3番人気には前走エリカ賞を0秒7差で圧勝した無敗馬ナグルファル。
そのほかホープフルSで掲示板に載ったファウストラーゼン、ジュタ、クラウディアイなども出走をしました。
結果は7番人気ファウストラーゼンが勝利し、重賞初制覇。2着ヴィンセンシオ、3着アロヒアリイが皐月賞の優先出走権を獲得しました。
レース展開
今年は稍重馬場での開催となりました。レース当日は弥生賞より前の芝レースを見ても時計がかかる馬場状態で、当レースにおいても一定以上のスタミナが要求されることが想定できました。
前半
スタートしてから1コーナーまで各馬が牽制するように横並びになりましたが、先頭に立ったのは3番ヴィンセンシオ。2番ナグルファルは馬群の中、11番ミュージアムマイルは後方外目、8番ファウストラーゼンは今回もスタートが決まらず後ろから2頭目というポジションでした。
スロー気味の流れで、先行馬が有利な展開になりました。前半800m通過は48秒7で稍重馬場を加味すればタフな流れでしたが、決して速くはありません。これをファウストラーゼンが捲ってレースを動かしたことで、中盤のラップが12.2-11.5-11.7と急激に上がりました。
後半
ファウストラーゼンが向正面で仕掛け、長く良い脚を使い続けて他馬を封じ込めて勝利しました。後方待機勢には厳しい展開となり、差し馬の台頭は限定的でした。1番人気ミュージアムマイルは結果的に外枠後方での立ち回りが不利になってしまいました。
今年は異例の消耗戦
向正面で11秒台のラップが続くという展開により、弥生賞ディープインパクト記念としては異例の消耗戦となりました。ここでの好走はスタミナを証明するものと言えます。
本番へ向けてという点では、皐月賞は時計の出る馬場になると再現性はありませんが、クラシックにはスタミナ勝負になるレース(菊花賞)があります。先々楽しみな馬も見えてきたのではないでしょうか。
上位馬の評価
ファウストラーゼン
「ホープフルSの再現」に見えますが、今回は”一発狙う”ではなく”戦術”としての立ち回りでした。前走よりも早い判断で進出を開始して先頭に立ち、その後はしっかり息を整えるようにペースを落としています。


血統は重厚なスタミナ型。サドラーズウェルズ4×5、サドラーズウェルズとグリーンデザートのニックスでスタミナの色が強い血統構成。小回り、急坂コース、距離は2000mまでにはなりますが今後もスタミナが問われるレースでは注目です。



ファウストラーゼンは皐月賞でも買える?
今回はスタミナの要求値が非常に高く、相対的に条件が向いたレースでした。皐月賞では時計のかかる馬場が前提になるでしょう。
ファウストラーゼンはホープフルSを2.01.0、今回を2.01.3で走破しました。皐月賞は良馬場だと基本的に2.00.0を切るタイムが求められます。
次走は馬場や展開を慎重に予想し、取捨を考えていく必要があります。
ヴィンセンシオ
今回ハナに立つ競馬となりましたが、意図した立ち回りではなかったと思います。しかし、溜めて切れる馬ではありませんのでルメール騎手の判断はさすがです。
中盤レースが動いたところでも、リズム良く走っていてセンスを感じさせる内容。ファウストラーゼンを捉えるまではなりませんでしたが、ルメール騎手のコメント通り「良いステップレース」になりました。


Monevassia×Kingmambo、ヌレイエフ×サドラーズウェルズのクロスにより馬力勝負には非常に強いです。展開、馬場が味方になりました。
しかし、ヴィンセンシオは同コースの2歳レコードを持っているようにスピード能力も高い馬です。皐月賞、さらにはこの先へ向けて楽しみが広がりました。
アロヒアリイ
大外を回してロスのある競馬になってしまいましたが、最後まで脚を伸ばしてミュージアムマイルに先着していますから強い競馬をしています。
今はまだ能力だけで走っている印象ですが、完成したときにどれほどの活躍を見せてくれるか期待が膨らみます。


バレークイーン牝系で中山は得意な血統です。さらに、母エスポワールは重〜不良馬場で馬券率100%の道悪巧者でした。
例年以上のスタミナが要求されたことはアロヒアリイにとってプラスになりました。
1番人気ミュージアムマイルは痛い敗戦…
コーナーで外を回されてしまい、1〜2着馬より距離を走らされてしまった点は見直せるでしょう。しかし、アロヒアリイにしっかり差されてしまったのは想定外です。
ミュージマムマイルの能力は世代トップレベルだと思っていますので、調整過程の中でも力は見せておきたいところでした。
血統もスタミナに優れるハッピートレイルズ牝系ですから、思っていたより脚が続かなかったという印象です。
本番ではさらに状態を上げてくることになるはずですが、現状はクロワデュノール以上の評価には置けないと感じています。
次走狙い馬(ドーベル印)
2着 ヴィンセンシオ
今回ハナに立つ競馬となりましたが、それでも自分の型を崩さないレースセンスの高さ。血統の重厚さでは測れないスピード能力の高さ。
中距離ではコースを問わず走れる素質の高さがあると感じました。皐月賞でも、無理なく先行できる枠の並びになれば十分勝ちまで考えられます。
6着 アスクシュタイン
父はドゥラメンテ、母は米国ダートのスプリント重賞勝ち馬という配合。母系にサンデーサイレンスを持たず、ミスプロクロスを持つドゥラメンテ産駒はリバティアイランドやタイトルホルダーなど成功例が非常に多いです。
デビューから札幌2歳Sまでの3戦は逃げて競馬をしていましたが、ホープフルSと今回は意図的に控える競馬をしています。
血統の強みを活かすなら逃げるべきです。あくまで前哨戦、レースを教えるという意味ならいいのですが積極的に前で立ち回るであろうタイミングを見逃さないように追いかけていきたい。
まとめ
今年の弥生賞ディープインパクト記念は、稍重馬場と向正面のペースが決め手となり、スタミナのある馬が有利なレースでした。
ファウストラーゼンが操縦性の高さを見せてレースを支配した一方で、展開や馬場に泣いた馬も多く、次走での巻き返しが期待される馬もいます。
ホープフルSの3着馬が素質馬相手に勝利を挙げたことで、2歳王者クロワデュノールの評価がさらに上がったことでしょう。
皐月賞トライアルはスプリングS、若葉Sとまだまだ続きますが、本番がどんな顔ぶれになるか楽しみですね!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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